じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

BanG Dream! 2nd season #9 スクール・フェスティバル・シンフォニー

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「予定も聞かずに日程決めるなんて」

ポピパの中でRASの強引さについて明確な不快感を示すのは沙綾だけ。

こう言ってはなんですけど、おたえがサポメン勤めることになった時点で既に文化祭の日取りは決まっていたわけで、どういう契約になってるのかは不明ですが「この日だけはダメなんで」と契約時に意思表示できたはずなんですよね。それでもおたえではなくRASだけを責めるというのは、沙綾の中では「外からやってくる危機」について人一倍敏感だからとも言えます。

CHiSPA解散はメンバー内で決定的な軋轢があったわけではなく、山吹家の事情と、沙綾個人の気持ちの問題だった。だから、今回のケースもおたえに非があるとは思えない、思いたくない。……というか、今回の沙綾は思考が凝り固まっていて、自分から動けない場面が多々見受けられます。問題を起こしたのはおたえかもしれないけど、問題解決に動こうとしなかったのは沙綾だけなんですよ。

「みんなで考えて燐子先輩や日菜さんにも相談しよう」と持ちかけるのは香澄。「タイムスケジュール変えられるか聞いてみるか」とスマホを取り出したのは有咲。「会場から学校までの移動も考えなきゃ」と提案するのはりみ。沙綾はおたえを心配するので精一杯。

 

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揃わない掛け声。 予兆。

 

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外部との交渉事はすっかり有咲の役割に。たくましくなった。
 

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「大丈夫だよね、私たち」

 

僕たちは山吹沙綾というひとをどのように見てきたか。

明るく朗らかでポピパの頼れるお姉さん。

その一方で積極的に自分の意見を言わない弱点も持ち合わせています。

「沙綾は何がしたい?」と声をかけられたら「わたしはいいよ」と遠慮する(OVAで香澄に押し切られてようやっと自分の意見を言う、みたいなのが代表的)。それは奥ゆかしいみたいなことじゃなくて、自分が意見を言うことによって余計な波風が立たないか臆病になっている、とも言えます。 

 

このブログでは何度か山吹沙綾というひとについて言及する記事を書いています。

 

jujuru.hatenablog.com

jujuru.hatenablog.com

 

一年生の一学期に行われた文化祭で(彼女がかつて所属していたバンドである)CHiSPAと和解したのに(ここでガルパ内イベントを持ち込むのは反則かもしれませんが。アニメ二期とどれくらい繋がりがあるのか不明なので)クリスマスイベントに彼女たちを呼べなかったんですよ、沙綾は。過去の傷と向き合えない臆病者の顔も、彼女は持ったままなんです。

僕はクリスマスイベンド時の感想としてCHiSPAは彼女の傷ではなくなる、というような旨のことを書いたつもりだったんですが、今回の沙綾を見ていると、これは相当な深手だったんだな……と思わざるを得ません。あんなに弱々しく硬直してしまう沙綾を見てるとズキズキしてきます。

 

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ポピパのピンチにロック、覚醒!  このギター構える所作、めっちゃかっこよくてリピートしちゃう。

 

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キャー紗夜さーん!

 

ここで「determination symphony」が披露されるのはなんとも意味深。

ガルパ内のイベント「秋時雨に傘を」で初登場した楽曲です。

このイベントでは氷川紗夜の妹・日奈の、自分にはない魅力的なギター演奏にショックを受け、「自分らしい演奏とはなにか」を自問するお話になっています。「ポピパらしさ」を問われている現状と被るものがありますね。

デタミの歌詞は、かいつまむと「今はまだあなたのとなりにいられる自信はないけれど、それでも奏でるのをやめない」という、自身の現状認識と決意表明の歌なんですね。Roseliaはポピパの一歩先行くバンド。ポピパの抱える苦しみはRoseliaも通過していて、彼女たちはその答えを出した。このデタミは意図した選曲と言えるでしょう。

 

ポピパの文化祭ライブは叶わなかった。しかし、彼女たちの目の前には主催ライブが待っている。彼女たちは奏で続けられるのでしょうか。

 

今回のハイライト 

 

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「行くわよ」「ええ」

かっこよすぎ……!

Roseliaのメンバーが合図なしに続々と舞台に上がっていくの、必殺仕事人みたいで痺れました……!

BanG Dream! 2nd season #8 ひとりじゃないんだから

今回のサブタイトル「ひとりじゃないんだから」は、文化祭のために結成されたスペシャルバンド、バイト応援バンドの歌から取ったもの。

この歌の歌詞をかいつまんで説明すると「君のがんばりはいつも誰かを救っている、でも無茶だけはしないでね」という前置きの後、サビの締めとして「ひとりじゃないんだから!」と、世のバイトの方達を力強く励ます歌になっています。

今回のエピソードに当てはめてみると、技術の研鑽に一人まい進するおたえに向けてのエールと取るのがストレートな読みでしょう。ひとりじゃないんだから、時にはおやすみ。

 

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ただ、このサブタイトルにはもうひとつの読みがあると思っていて、「ひとりじゃないんだからみんなのことも考えて」とも呼びかけていると思うんですよね。

おたえひとりがスキルアップしてもポピパと合わせた時に調和が取れていなかったら意味ないわけです。少なくともポピパというバンドの中では。そりゃ世の中には突出したプレイヤーを前面に押し出して他のメンバーがそれを支えるタイプのバンドもあるのでしょうが、ポピパはそうじゃない。

 

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香澄の手による新曲のアイデアメモには「繋がってる」「キズナ」「みんなで」と、ポピパが今の5人で繋がっていることの大切さを強調するようなワードが並んでいます。ポピパのあり方を端的に示したメモでもありますね。

しかし、おたえはここから「また会える」の部分をピックアップするのです。それは再会を果たした幼馴染のレイに心が傾き始めていることの暗喩とも言えます。

 

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ポピパって「香澄がいたから集まったバンド」みたいな言い方もできて、香澄が誘わなかったら有咲は今も蔵弁慶でしょうし、りみは姉の所属するグリグリに憧れる少女のままだったかもしれない。沙綾に至っては二度とバンドに関わりを持とうなんて思わなかったかも。香澄がランダムスターと出会ってみんなと出会えたからこそバンドを始める一歩目を踏み出せた人たちの集まりなんです。

ところが例外が1人いて、それが花園たえ。ライブハウスでバイトしながらギターを弾き続け、その日を追い求めていた子。香澄と出会っていなくてもギターを続けていただろうし、いつかだれかとバンドを組んでいたでしょう。たとえば、香澄との出会いより先にレイと再会していたら?

ポピパのバラード曲に「八月のif」という楽曲があるのですが、そこでは「あの時出会っていなかったら違う夏を迎えていたかもしれない、でもやっぱりいつかは出会っていたのだろう」と綴っています。

でも、おたえにはポピパじゃない未来があったかもしれない。そんないじわるな気持ちも湧いてきてしまうほど、おたえにとってバンドは「出会い」より強い、重要な引力になっている。

一度バンドを諦めた沙綾には、おたえには別の可能性があることに薄々感づいているんじゃないでしょうか。サポメンについて語るおたえの言葉にことさら熱がこもっているのも、また不安材料のように受け止めてしまう。

 

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「ひとつひとつ、みんなでやっていこうって」

こういう表情もできるようになりました。ポピパにも乗り越えてきた試練がいくつもあって、そして今も試練の中にいる。それをどうやって乗り越えていくか、香澄の出した結論が「ひとつひとつやっていく」、と。ポピパらしさとは何か、の答えに知らず知らずのうちに近づいて行っていますね。頼もしい。

その「ひとつひとつ」の中にはおたえの決断も当然入っていておたえの暴走ではないはずですが、小さなほころびができつつある事に香澄は気づいているのか。もし沙綾が内に抱えた漠然とした不安を言葉に出来ていたら……。和をとりなすのは得意でも、我を張るのは苦手な沙綾。彼女も前に進まなくてはなりません。

 

さて、ちょっと違う話。今回特におっ、と思ったのは、中島由貴さん特有のリサ姉像が出来つつあるところ。ちょっとごつっとした骨っぽさがあって、同じ「頼れるお姉さん」でも、ゆりしぃのとは違う頼もしさの表現になってるんですよね。 作品がいろんな媒体で途切れなく継続していくと、演者さんの成長をその時々で感じられるので、それを見守るのもまたひとつの楽しみですね。

 

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「日菜のやつ、リハとは聞いてたけど公開ってのは聞いてないぞ〜?」

不敵でかっこいい……! 

 

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二期は繊細なドラマと並行して華やかなバンド演奏が挟まってて、なかなか豪勢ですよね。最初に示したように、この「ひとりじゃないんだから」も本筋とは無関係ではなく、がんばってる人みんなに届いて欲しいという思いが込められています。その中にはおたえもいるのでしょうが、今ここにはいない……。 ひとりじゃないんだよ、おたえ。

 

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ついに始動する、チュチュ様率いるニューバンド、「RAISE A SUILEN」!

SUILENは睡蓮じゃなくて翠簾(すいれん。緑色のすだれ(青竹のすだれ)のことらしい。ググりました)。「RAISE A SUILEN」は「御簾(みす。お寺などで使われるすだれ)を上げろ」って意味らしい。し、知らなかった……。結構仰々しくて、チュチュ様っぽくあるかも。新時代の幕開け。それは大ガールズバンド時代の終焉なのか。

 

キズナバンドと最強バンド。それぞれのたすきはおたえに託されました。

BanG Dream! 2nd season #7 ナカナ イナ カナイ

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花園たえにはバンドマンとしての骨格がある。

幼い頃からひとりで演奏を続け、間近でライブを観続け、関わり続けていた。その経験がのちに活きる場面がいくつもありました。

第一期ではこのままではライブハウスで演奏はできないと香澄に指摘したり、ガルパのポピパ第二章では、分裂の危機にあったポピパの中でひとり機材の調達やフライヤーの制作などをし、ライブへの準備をこなしたりしていました。

 

普段はうさぎ大好き花園ランドなおたえ。しかし、音楽面となると途端にシビアな顔付きになります。

 

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他のバンドが持っているものをポピパは持っているのか。「ポピパらしさ」とはいったい何なのか。 

停滞した空気の中で、バンドマンとしての下地がある彼女だけが具体的に動ける。そうやって影でポピパを支えてくれるから、他のメンバーは思いっきり悩める。あれだけ苦心していた新曲作りも少しずつ前進し始める。ほんと、バンドマン花園たえはすごい。場数が違うんだぜ。千聖さんとどんな交渉をしたのかは聞かないでおこう。

 

一方、打倒Roseliaに邁進するチュチュは着々と凄腕メンバーを集めつつあります。いつのまにか4人も集まってますが、ここまでの詳しい経緯はRAISE A SUILENのコミカライズで読めるのでしょうか(というか、ここまでRASという名前自体劇中には出てきてないんですが)。

 

 新キャラ・レイヤさんはおたえの幼馴染で、不敵な登場の仕方をしたチュチュやマスキングと比べると常識人のように思えます。ストレートな美人さんですね。でも俺は知ってるんだぜ、ステージ上の彼女はすごいって……! リアルバンドの方を先に触れたから、なんだか不思議な気分です。まさかアニメキャラ化するとは。とはいえ、下地はリアルの彼女達でしょうけど誇張はされてますし、あんな面白い髪色の人はいませんよ、念のため。

 

RAS最後のひとりとなった六花はどのようにして加入するのでしょうか。そして六花ちゃんは明日香ちゃんに見限られないようにもうちょい気を回せよな!

 

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これだけでも山盛り展開ですが、今回は何と言っても羽丘の生徒会長・氷川日菜の堂々たる暗躍(矛盾)が見ものでした。

 

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羽丘と花女を引っ掻き回し、電光石火で文化祭限定の即席バンドを結成して見せました。

なぜこのメンツなのかと言うと、これもガルパのイベントと関わってくるのですが、そこはまた次回、ということで。

今回のエピソードで日菜のやばさの片鱗は見られたと思うのですが、彼女のヤバさはこんなもんじゃねえぜ。アクセルベタ踏みで来る日を楽しみに待ちましょう。

 

と、今回はトピック盛りだくさんのエピソードでした。よくこれ1話にまとまったな……。

 

おたえとレイヤの音源、早くくれー。

BanG Dream! 2nd season #6 You Only Live Once

いつのまにか呼び名「ロック」が浸透してますね、六花ちゃん。

 

実力派、飛び道具、アイドルと来て、4番目は幼馴染バント。

一見して地味ですが、他バンドより結成時期が早く、安定感がありますね。それは蘭の言う「いつも通り」の積み重ねによるものでしょうか。

 

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幼馴染はいつも一緒にいるのが「いつも通り」だった。それが出来なくなった時、彼女達は新しい「いつも通り」を見つけた。それが。バンド活動。いつも通りとは、変化がないことを指しません。彼女達の「いつも通り」は常にアップデートを重ね、彼女達のまま成長していく。

自分達の在り方を変えずに前へ進む、それは言うが易しで、彼女達も苦悩と縁がないわけではない。その辺りは是非、ガルパをプレイして体感して欲しいです。

 

さて。商店街のお祭りと言う一見ロックじゃない催しですが、雨に降られてもAfterglowは「いつも通り」でした。そんな彼女達を見て「かっこいい」と見惚れる香澄。4バンドそれぞれから自分達とは違うバンドスタイルを見せつけられた彼女達ですが、Afterglowの「目標は武道館」と聞いて、感じ入るものがあったようです。おたえと謎のギタリストはポピパを新しいステージへと導くのか。六花の前に現れた、圧がすごいが可愛いもの好き? のあの方はいったい? 六花の物語もまた動き出しそうです。

 

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カードの再現、感動しました。

BanG Dream! 2nd season #5 雨のRing-Dong-Dance

 

 

 

 

 

 ……このように、事あるごとにゆら・ゆら好き好きアピールしてきた私ですんで、前回の次回予告ですでに一度死んでいるわけです。(死因・嬉死)

ゆら・ゆらは千聖を完璧な才女と見誤った彩(を代表としたパスパレメンバー)と、表層をなぞっただけで自分がどういう人間か決めつけられたと激昂する千聖のすれ違いを描いたイベントストーリー「つぼみ開く時」のテーマ曲で、すれ違って、それでも惹かれ合い、飛び立つ姿を描いた彩と千聖のデュエット曲です。

 

今回は、そんな背景を持つ楽曲を意識したサブタイですから、パスパレ回といいつつも、彩と千聖の「その後」を、あの頃をリフレインする形で描いているわけです。

白鷺千聖は苦悩する姿を(仲間にすら)見せたくないし、なんだったら犬の散歩をしたいから早く帰ります、という事すら言えない人です。それは隠し事が多いとか仲間にすら素顔を見せたくない、というよりは、周りの無言の要請に従って完璧を演じてきた過去の自分の習性が抜けきっていないと言えるのではないでしょうか。時を経て、壁は徐々に薄くなっていってはいるのですが、なくなったわけではないのです。今回のエピソードはそこを引きずりながらも、むしろ彩に対する強いリスペクトがゆえの行動だったと明かされていきます。

 

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「無理しないでくださいね」

弦のくたびれ具合から千聖が「無理をしている」事を察した麻弥さん。スタジオミュージシャンの経験のある麻弥らしい気付き。あまり大事にせず、さりげなくエールを送るのが縁の下の力持ち気質の麻弥さんらしくて良いですね。

変わったのは千聖や麻弥だけでなく、メールで「大丈夫?」と送る程度にとどめた彩もそうでしょう。昔だったらもっと質問攻めにしたのでは。

 

ベースとボーカルの兼任に苦戦していることをおたえに打ち明ける千聖に(おたえには言えるんですよ!これはパスパレメンバーが信用できないってことじゃなくて、信用の形はそれぞれ違うって事でしょうね。付かず離れずの距離感のあるおたえにだからこそ打ち明けられたのかもしれません)、ボーカル兼ギターを務める香澄の負担について「話し合って」パートを考えてる、とポピパの内情を話すおたえ。「ツインギターだからできることね」と返す千聖におたえは続けて、

 

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ツインボーカルではできないですか?」と投げかけます。アニメ一期からそうですが、音楽についてはほんと鋭い発言が目立つおたえです。おたえはこう、ソロで活躍する場面がたまにあって(ガルパのポピパバンスト二章とかが顕著)、エキセントリックなようでいても、彼女の経験則(ライブハウスでのバイト等でいろんなバンドのあり方を見てきた事とか)がちゃんと活かされているんですよね。

 

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ここ好き。

 

校舎裏に呼びつけたおたえにワイロを握らす千聖さんぱねえっす。イヴの「やまぶき色のお菓子」って言い回しが可笑しいですね。

 

千聖はどれだけ練習したかお客さんには関係ないという理屈を展開、そこにすかさず「彩先輩たちにもですか?」と返せるおたえはほんと鋭いとこ突くんですが(「今お客の話してませんよね、話ずらしてますよね」ってことですよね)、そこで一緒に悩むのがポピパだけど、パスパレにおける千聖はなんでも出来る日菜やスタジオミュージシャンの経験のある麻弥のような「やれる側」ではなく、彩と同じく「やれない側」に立っていて、そこには明確な線引きがあるように捉えているんじゃないでしょうか。だから「足を引っ張りたくないから影で練習する」という発想になる。できない分はみんなでカバーしようとするポピパ(アニメ第一期11話「歌えなくなっちゃった!?」を参照のこと)とはそこが違う。仲間だけどライバルなんですよ。

 

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この日菜の「ふ〜ん?」は「大体わかった」という意味です。こやつの前で内緒事はできません。今回は控えめの出番でしたが、この人はなかなか「すごい」人なので、気になる方はガルパやって欲しい。

 

『アイドル・丸山彩』の横に並ぶ自分は完璧でないといけない。「出来ない」を「頑張る」の一点突破で覆してきた『丸山彩』は、素顔を女優の顔で覆い隠し手練手管で芸能界を生き抜いてきた千聖が見つけた光であり、彼女に並ぶためには「本当の自分」でぶつからないといけない。

 

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彩が千聖に対してそうしてきたように。

 

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雨は彩と千聖の原点を象徴しています。雨の中、ずぶ濡れになりながらライブ告知チラシを配る彩の姿に心打たれたあの日を彷彿とさせる。そして、ふたりのすれ違いと羽ばたきを歌った「ゆら・ゆらRing-Dong-Dance」と合わせて「雨のRing-Dong-Dance」。何度も衝突し、その度に原点に戻る。その繰り返しの中で彼女たちのパレットはより彩りを増していく。きっとこれからも。

実にパスパレらしい、瑞々しいエピソードでした。 

 

 

BanG Dream! 2nd season #4 ゴーカ!ごーかい!?のっびのびワールド!

 

ミッシェルはロボット説、ファンの中の妄想だったはず……。それがまさかの映像化!

 

一向に形にならないポピパ主催ライブの構想。悩むポピパの前に現れたのは神出鬼没のスマイルガール、弦巻こころだった。てゆーか、いま3階から飛び降りませんでしたか。そんな破天荒なこころ率いるハロー、ハッピーワールド!回です。

 

わりとそこそこ現実寄りのバンドストーリーだったはずのバンドリアニメとしては飛び道具的に映るかもしれません。今回はハロハピの背景もほぼ描かれてませんから、ジョーカー的な立ち位置といえば良いか。

 

ハロハピが伝えたかったことは「やりたきゃやれば? 私はやった」みたいな、そりゃお前はできるだろーが一般の高校生には無理! な話で、通常は奥沢美咲が言ったように「落とし込む」作業が要るのでしょう。1話でちゃんとしたライブも行っていた彼女達ですからいっつもこうというわけではありません。弦巻こころのぶっとびアイデアを奥沢美咲が「落とし込む」、このみさここのバランス感あってこそのハロハピです。

ポピパだって香澄の文化祭ライブやオーディション挑戦などの無茶振りに対応してきたわけで、そういうぶっ飛んだ発想を練りに練ってまとめればちゃんと形にできるはずです。そういうヒントのかけらはつかめたら良いのですが、さて。

 

ただ、今回のハロハピライブ? は、この「落とし込み」の無い、生の弦巻こころでしたのでなかなか刺激的でした。こころの至上命題は「世界を笑顔にする」なので、思考の迷宮に迷い込んだポピパを笑顔にするためにはここまでする必要があった……という解釈でどうでしょうか。……いや、アニメ映えするパフォーマンスでしたが、あんまりにもぶっ飛び過ぎたので受け入れる方も苦労します。アニメバンドリの世界観をもブレイクしかねない思いっきりの良さでしたので。ギャグアニメの「ガルパピコ」寄りでしたからね今回。まあこういうトンデモが出来る唯一の例外が弦巻こころだとご承知いただければ……。

 

細かいところでは、第1話の感想でも触れたように有咲と美咲のコンビが好きなんでそこらの絡みがちょっとでも見れてよかったのと、あとコレです。

 

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このナチュナル手つなぎ……。奥沢、そういうところだぞ。

 

まあとにかく、ショーとしては大変楽しかったし、ハロハピの各キャラの紹介編としても充分だと思うんで、これでよし!

BanG Dream! 2nd season #3 Sing Girls

六花ちゃん、強い子ですね。

好きなものを好きと言い切れるのって強さだと思うんですよね。観客がRoseliaの熱気でやられている中、ポピパさん最高です!って言ってくれるファンのありがたさったらないですよ。

やりたいことが真っ直ぐ定まってて、人見知りするようでも主張はちゃんと口にできる。

何よりバイタリティですよね。周りにも支えられたんだろうけど、自分で決断して自分の力でいまの位置にたどり着いたわけですよ。よくめげなかったと思います。

 

で、彼女の原動力のひとつとなったポピパの楽曲群っていうのは前にこちらで書いたことがあるんですが、

 

jujuru.hatenablog.com

 

基本的に自分(香澄)を、あるいは自分たち(Poppin’Party )を奮い立たせる「自分応援歌」だと僕は思っていて、プロジェクト開始時から彼女たちを見てきた作詞作曲陣が、リアルやアニメの彼女たちのための歌を作ろうとして、彼女らを間近で見て、等身大の曲を作ろうとして出来上がったものだと思うんですね。

例えばアニメ一期でSPACEのオーディションで歌った「前へススメ!」は、1度目のオーディションではからっきしで、そのあと香澄の声が出なくなって、でもポピパの仲間たちがみんなで歌おうと提案して磨き上げてきた、その有様をそのまま歌った曲なんですよ。それはきっとリアルバンドでも同じで。

だからポピパがいまどう思ってるか、これからどうしていきたいのかが各曲にダイレクトに反映されてるんだけど、それらは誰かに聞かせたい曲、と言うより自分に向けた曲になってるんですよ(最近はもっと幅が出来てきました)。でもそれが武道館ライブで(同じ曲を歌っているのに)「みんな」に向けて発しているように聞こえて、僕はそこに感動したんです。

 

それと同じことが今回描かれていて、自分たちの中でだけで終わらず、SPACEのステージに立てたことで外に向けた、みんなを応援する歌を歌えるバンドに成長したことが六花の回想を通して描かれている。

 

それと今回の演奏が蔵で行われたことも象徴的で、一期でのクライブと今回を比べると意識がより外に向けられているのが分かります。ちゃんと意識して、目の前の人に届けようとしている。選曲も含めてね。曲もそうですが、香澄の表情に注目してほしい。

 

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今回はそういったことに感動しました。六花ちゃんを通して、ポピパの「今」を客観的に見ることができました。なるほどなー。