じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第36話

 面白かった。
 役割。役割かあ。コーディネイター側の登場人物ってみな軍人か、もしくはプラントの中枢を担う人間ばかりだったじゃない。ところが、ミーアって娘は、作中では珍しい天才肌ではないコーディネイター。ぶっちゃければおちこぼれだった。きっかけはわからないけど、彼女はデュランダルによって歌姫ラクス・クラインという「役割」を与えられた。デュランダルの論法に従えば、それでミーアは幸せを得られたはずだ。アスランの場合はミーアとは真逆で、彼は生まれながらにしてザラの後継者という「役割」が振られていた。ザフトに入った後も歌姫の婚約者だのと役割を付随されて「ザフトアスラン・ザラ」として教育され続けるんだけど、ラクスによって「役割」から解き放たれることになる。*1そんなアスランにしてみれば、与えられた役割にこだわるミーアは昔の自分を見ているようだったかも知れない。ミーアが「ラクス・クラインの代役」「デュランダルの駒」以外の側面を見せてくれるとは想像外だったこともあり(マスコットで終わるものかと)、興味深く見ることが出来た。コーディネイターって人種の人間臭さが見れたのは収穫でした。その点では前作のキラは(途中までは)とても人間臭かった。それは何故か、と言われれば、キラには「役割」が無かったから。キラが苦悩しながら「役割」を自分で見出すまでが前作のSEEDってお話だったのかも。役割というものは誰かに与えられるものではなく、自分で見出すものだ、というのがSEED-SEED DESTINYのテーマなのかもね。そう考えてみると、シンやカガリって結構面白いキャラよな。あらら?見方が変わりそう。
 もうひとつ興味深かったのはメイリンか。あれが姉のルナマリアだったら、あんな風にさっくり割り切れたかな。何かにつけてアスランに助言をしてきたルナではなくて、初期以外は大したアプローチも見られなかったメイリンアスランについて行くって展開は意外だったな。*2何故にメイリン?って点についてはいやらしい方面から勘ぐる事も出来るけど、ミネルバの主要クルーの中で一番お硬く「役割」に徹してきた彼女があっさり役割を放棄する、という展開は色々興味深い。

 んで、それとは全く全然関係ないけど、アーサーがアホなこと言った後の、タリアさんの「もうっ、バカな事言わないの、アーサー!」に軽く萌えてしまいました。(このセリフン時、カメラは他に行ってしまったのでどんな顔してたか分からないから勝手に)タリアさんが顔真っ赤にして真剣に怒っているさまを想像して、ひとりで悶えてしまいましたことよ。

*1:前作の、劇場でラクスと対峙するとところ

*2:アスランが押し掛けたのがメイリンの部屋ではなくてルナの部屋だったとしても成立する話筋だったんで。そしたらまあ当然以後の展開は変わったろうけど