喰霊-零-のポッキーが「ポッキー」である理由について

本日11月11日はポッキー・プリッツの日だそうです。
それにちなんで、ポッキーが象徴的に使われるアニメ「喰霊-零-」についての記事を書いてみようと思います。




喰霊-零-は退魔師の家柄に生まれた二人の少女の数奇な運命についての物語です。
特殊な家柄とそれゆえの孤独について思い悩む少女・神楽にシンパシーを覚え、距離を縮めようとする黄泉。
そんなふたりの関係の変化について、全編に渡って象徴的に扱われるアイテムがグリコのポッキーです。

ポッキーは、現実でもコンビニやスーパーで気軽に手に入る、お菓子のベストセラーです。
ポッキーのような棒状のチョコレート菓子は、さまざまなアニメの劇中に登場します。
手が汚れずみんなで分けられるお菓子なので、修学旅行や遠足等を描く際、非常に高い確率で登場します。
ですが、ポッキーはグリコの商標なので、その際に使用されるパッケージは「ポッキー的な何か」に替えられています。
全体のエピソードのほんの一瞬の出番ですので、ポッキーではない「ポッキー的な何か」に覚える違和はごくわずかです。
しかし、喰霊-零-では同じ手法は取れなかった。
DVD2巻のオーディオコメンタリーでは、グリコと交渉に当たった伊藤敦プロデューサーとあおきえい監督は以下のように語っています。

(ポッチー等に名前をもじると)作り物感が出てしまう。ふたりの絆を示すキーアイテムなので逃げたくなかった。
クライマックスで使いたかったので、印象に残る、架空のものではないものを使いたかった。


ポッキーというお菓子について多くの人が共有する「みんなで分けあえてお喋りが弾むお菓子」というイメージが喰霊-零-には求められていたのだと思います。
黄泉の持つ幸せの一部を、かつての自分を想起させる神楽に分け与えたかった。その象徴がポッキーなのではないでしょうか。




そうして黄泉が神楽に分けた笑顔の欠片が、彼女を伝ってまた別の誰かに分け与えられていく。
想いは枝分かれし、どこかに芽吹いていきます。



・おまけ
6話で神楽が叫ぶ謎の言葉「OKポッキー!」ですが、86年の本田美奈子.さん出演のポッキーCMで同様のフレーズが使われていたそうです。
今日までしらんかった……。