BanG Dream! 2nd season #8 ひとりじゃないんだから

今回のサブタイトル「ひとりじゃないんだから」は、文化祭のために結成されたスペシャルバンド、バイト応援バンドの歌から取ったもの。

この歌の歌詞をかいつまんで説明すると「君のがんばりはいつも誰かを救っている、でも無茶だけはしないでね」という前置きの後、サビの締めとして「ひとりじゃないんだから!」と、世のバイトの方達を力強く励ます歌になっています。

今回のエピソードに当てはめてみると、技術の研鑽に一人まい進するおたえに向けてのエールと取るのがストレートな読みでしょう。ひとりじゃないんだから、時にはおやすみ。

 

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ただ、このサブタイトルにはもうひとつの読みがあると思っていて、「ひとりじゃないんだからみんなのことも考えて」とも呼びかけていると思うんですよね。

おたえひとりがスキルアップしてもポピパと合わせた時に調和が取れていなかったら意味ないわけです。少なくともポピパというバンドの中では。そりゃ世の中には突出したプレイヤーを前面に押し出して他のメンバーがそれを支えるタイプのバンドもあるのでしょうが、ポピパはそうじゃない。

 

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香澄の手による新曲のアイデアメモには「繋がってる」「キズナ」「みんなで」と、ポピパが今の5人で繋がっていることの大切さを強調するようなワードが並んでいます。ポピパのあり方を端的に示したメモでもありますね。

しかし、おたえはここから「また会える」の部分をピックアップするのです。それは再会を果たした幼馴染のレイに心が傾き始めていることの暗喩とも言えます。

 

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ポピパって「香澄がいたから集まったバンド」みたいな言い方もできて、香澄が誘わなかったら有咲は今も蔵弁慶でしょうし、りみは姉の所属するグリグリに憧れる少女のままだったかもしれない。沙綾に至っては二度とバンドに関わりを持とうなんて思わなかったかも。香澄がランダムスターと出会ってみんなと出会えたからこそバンドを始める一歩目を踏み出せた人たちの集まりなんです。

ところが例外が1人いて、それが花園たえ。ライブハウスでバイトしながらギターを弾き続け、その日を追い求めていた子。香澄と出会っていなくてもギターを続けていただろうし、いつかだれかとバンドを組んでいたでしょう。たとえば、香澄との出会いより先にレイと再会していたら?

ポピパのバラード曲に「八月のif」という楽曲があるのですが、そこでは「あの時出会っていなかったら違う夏を迎えていたかもしれない、でもやっぱりいつかは出会っていたのだろう」と綴っています。

でも、おたえにはポピパじゃない未来があったかもしれない。そんないじわるな気持ちも湧いてきてしまうほど、おたえにとってバンドは「出会い」より強い、重要な引力になっている。

一度バンドを諦めた沙綾には、おたえには別の可能性があることに薄々感づいているんじゃないでしょうか。サポメンについて語るおたえの言葉にことさら熱がこもっているのも、また不安材料のように受け止めてしまう。

 

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「ひとつひとつ、みんなでやっていこうって」

こういう表情もできるようになりました。ポピパにも乗り越えてきた試練がいくつもあって、そして今も試練の中にいる。それをどうやって乗り越えていくか、香澄の出した結論が「ひとつひとつやっていく」、と。ポピパらしさとは何か、の答えに知らず知らずのうちに近づいて行っていますね。頼もしい。

その「ひとつひとつ」の中にはおたえの決断も当然入っていておたえの暴走ではないはずですが、小さなほころびができつつある事に香澄は気づいているのか。もし沙綾が内に抱えた漠然とした不安を言葉に出来ていたら……。和をとりなすのは得意でも、我を張るのは苦手な沙綾。彼女も前に進まなくてはなりません。

 

さて、ちょっと違う話。今回特におっ、と思ったのは、中島由貴さん特有のリサ姉像が出来つつあるところ。ちょっとごつっとした骨っぽさがあって、同じ「頼れるお姉さん」でも、ゆりしぃのとは違う頼もしさの表現になってるんですよね。 作品がいろんな媒体で途切れなく継続していくと、演者さんの成長をその時々で感じられるので、それを見守るのもまたひとつの楽しみですね。

 

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「日菜のやつ、リハとは聞いてたけど公開ってのは聞いてないぞ〜?」

不敵でかっこいい……! 

 

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二期は繊細なドラマと並行して華やかなバンド演奏が挟まってて、なかなか豪勢ですよね。最初に示したように、この「ひとりじゃないんだから」も本筋とは無関係ではなく、がんばってる人みんなに届いて欲しいという思いが込められています。その中にはおたえもいるのでしょうが、今ここにはいない……。 ひとりじゃないんだよ、おたえ。

 

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ついに始動する、チュチュ様率いるニューバンド、「RAISE A SUILEN」!

SUILENは睡蓮じゃなくて翠簾(すいれん。緑色のすだれ(青竹のすだれ)のことらしい。ググりました)。「RAISE A SUILEN」は「御簾(みす。お寺などで使われるすだれ)を上げろ」って意味らしい。し、知らなかった……。結構仰々しくて、チュチュ様っぽくあるかも。新時代の幕開け。それは大ガールズバンド時代の終焉なのか。

 

キズナバンドと最強バンド。それぞれのたすきはおたえに託されました。