じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

MADLAX 第26話 欠片 -pupil-

 なんて厄介なヒロインだろうね、マーガレットって子は。自分の罪を受け入れるとか言っておきながら体のいい文句でマドラックスを排除し、エリノアやヴァネッサがいなくなった穴を埋めるようにレティシアを妹にあてがうなんてのは。こいつぁ結局、最後の最後までてめえの気持ち良さしか考えていなかったんじゃあないのか。「自分の生きやすい世界を構築する為に要らないものを排除し続けた少女の物語」と考えれば、わりとシンプルなのかもしれません。逆にマドラックス視点で考えたならば「自我を獲得する物語」ってところでしょうか。その為に自分を観測する他者=リメルダ(あるいはヴァネッサ)を求めたのでしょう。マドラックスとして生まれた時点で彼女はマーガレットから完全に独立していて、マーガレットとの邂逅は自我を手に入れるための「確認」でしかなかったように思えます。ラスト、仕事上のパートナーでしかなかったスリースピードにそれ以上の関係を求めるというのがそれを象徴しているんじゃないかなとか。マドラックスとマーガレットの人生は、これ以降交わる事はないのではないか。「彼女」にとって「彼女」は他者ですらなく、世界の外の感知し得ない存在となった、と解釈しましたがどうか。まあそれは別として、このアニメが楽しかったかそうでないかと問われれば、楽しかった、と答えます。上に書いたような理屈を上塗りするような乙女回路全開のファンタジーな演出がお肌に合ってしまったんでしょうね。「今のない自分」を演出する為のヤンマニアクション*1だったと考えるとうまいことやってたんだわな。とりあえず、パスタ。

*1:弾が当たらないのは標的を認識できないから