じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

Get Ride! アムドライバー 第47話

 良かった。今回は状況描写が秀逸でした。どうしたんだいったい。シーンの墓を前に泣き散らすセラ。ジェナスは涙も流さない。なんというか、先に泣かれてしまうと俺までみっともなく泣けないじゃんみたいなセーブが働くよなあこういうときって。それでセラに八つ当たりまでされ、怒りのやりどころをなくしてしまう。トレーラーは青空の下から暗いトンネルへ。コンテナの屋根で風に当たるジェナスの顔が徐々に狂気にまみれていく描写がすごい。そしてひとりシーンの墓へ。そこで光を反射するエッジの欠片を拾う。いわばシーンの形見だ。花束を持ったロシェットと出くわすジェナス、怒り上昇。土下座して涙まで流すロシェットにピースを渡すと言われ、渋々後をついて行くことに。しかしそれはロシェットの罠で、ロボット達に周りを囲まれてしまう。ソードを振るうが、狭い通路では思うが侭に振り回せない。そこにラグナが助っ人に。ロシェットを追い詰めたジェナスが彼に止めをさそうとする、それを必死に食い止めるラグナとセラ。同じ痛みを負った者、そして人を傷付けた重荷を背負った者の言葉は重い。消えろ、とロシェに告げ、とりあえず一件落着か。が、ロシェットが悪びれもせず笑うのを見てついにジェナスの怒りが頂点に。怒りのソードを振り上げる。ジェナスの胸元からエッジの欠片が。欠片が反射する狂気のジェナス。「これは、誰だ?」一瞬の逡巡、そこへKKが飛び込んでくる。許してくれとはいわない、恨んでもいい、だが生きるのがこいつの罰だとKK。アムジャケを脱ぎ、場を後にするKKとロシェットだった。死してなお、ふたりの男を救ったシーン。俺よりでっかくなれよ。あの言葉は伊達じゃなかった。シーンは、ほんまにでっかいお人でした……。おかしい、シーンが死んだ前回よりもよほど泣ける。これは演出の賜物ではないでしょうか。小物の使い方が小粋で、実にアムドラらしくないよ!ラグナがジェナスの異常に気付くのもやはり彼のエピソードがあっての事だし、セラが恋しい人の仇を前にしてまで人殺しを止めるのはセラの傷がそうさせるのだし、伏線の回収も見事。ここ数回の低迷を一気にひっくり返す重いお話でした。ほんと良かった。これでシーンも報われる……。