じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

かみちゅ! 第1話

 ある日突然神様になっちゃった中学生・一橋ゆりえさんを中心に巻き起こる町内お騒がわせコメディ。といったところでしょうか。
 初回のツカミとして、非常に細やかなキャラクター演技が目立ちます。*1そこばかり目立つけど、そんな中で、主要キャラクター3人の立ち位置・キャラ相関が早くもしっかり確立していることに注目したい。
 主人公のゆりえはちんまい容姿通りのお子様な性格。乗せられやすく、迷信を素直に信じてしまう子。 祀の「風の強い屋上で好きな人に告白すると結ばれる」なんていう胡散臭い話を真に受けているのがその最たる例ですが、想い人の二宮君と屋上で遭遇した後、左手に巻いているハンカチもその一例でしょう。これは二宮君に手を握ってもらった左手を汚さないようにという、好きな芸能人に握手してもらったファン心理に近いものを感じます。この目立つハンカチについて誰も触れないので、最初は何を示すものなのかさっぱりわかりませんでした。その後、昼寝しているうちに外れてしまって、以降は完全スルー。熱しやすく冷めやすい性格も暗示している?家での扱いも、とてもお姉ちゃんとは思えない甘やかされっぷり。ゆりえの子供っぽさはこの辺りから来ているんでしょう。
 光恵は終始けだるげな表情の、要所要所でゆりえをフォローする友達思いの女の子。突然ゆりえの心の友を自称するトラブルメーカー・祀が加わって、一歩引いて事を見守るその姿勢は、状況を楽しめない損な役回りに。気疲れが多そう。実はこういう子こそ世の中は求めていたりしますよ。がんばれ。
 ゆりえの神になっちゃった発言にいち早く食いついた祀は、神社の娘というプロフィールを知らなければヤバイ子に映りかねない、ハイテンションな娘。1分足らずでゆりえと打ち解けてしまう強引かつ朗らかな性格はちょっと見習いたい。でも友達無くすのも一瞬のような気もする。よく考えると今回のトラブルの原因は彼女にあるような気がしますが、彼女も気に留めないし、誰も咎めない。ゆりえを中心に、影で光恵がひっそりと支え、表で祀がぐいぐい引っ張る。そんなバランスの3人組。
 中学生が神様という設定以外は、物語が牽引する要素はあまり提示されていません。まずは3人娘の魅力で客のハートをがっちり掴もうという作戦なのかな。その魅力にやられた僕は素直に次回以降を楽しみにするほかありません。久しぶりにキャラ追っかけ視線で見ていきたい気分。このまま健康的な中学生ライフを見続けられるといいな。

*1:ハチクロ7話の一人原画が記憶に新しい竹内哲也さんが原画におられました。