じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

銀盤カレイドスコープ7巻読了

 タズサがいろんな汁を垂れ流す話でした(半分本当)
 冗談はともかく。今回も濃い内容でした。物語の重要キャラのひとりでありながら、それまで「聖女のような」程度しか描かれていなかった*1ガブリーにスポットが当たります。彼女の抱えているもの・考え方が明かされますが、この感じだとタズサがリアに向き合うための踏み台になってしまっているのが難点といえば難点。
 巻の終盤に競技シーンが描かれるのがこれまで通例となってましたが、今回は心理描写・練習風景の描写がメイン。これまでのシリーズで穴だった面が濃密に描かれています。競技のトップに立ったものほどほんの少しの上達に多大な努力が必要、との言葉通り、タズサがさらなる高みに向けて懸命な努力に励みます。この辺はほんと死ぬんじゃなかろかという勢いで過酷。タズサって娘はいろんな山を越えてきてますがまだ10代*2の娘。弱音も吐くし時には逃げたくもなる。100億ドルのなんとかなんて自称していながら自分の実力に常に疑問を投げかけてもいます。だからこそもっと上を目指せるんだな。なんだかんだで憎めないのは、結局は自分を磨く道を自ら選ぶところにあります。そこの到達点がラストのセリフに繋がるのであって、なかなかのカタルシス。次巻に向けて期待が高まります。
 次巻への期待は、やはり女帝リアの内面描写でしょうか。圧倒的実力を誇るリアはもう女子フィギュアに興味はないのか?タズサに何を求めているのか?*3また、これほど強いリアの足元にも及ばないとされるタズサはどうやって彼女に立ち向かうのか?気になる事は山盛りです。
 あ、リアとタズサの濃厚でやたら長いアレのシーンはそっち系の人必読です。ゴチ。

*1:アニメ版においてはピンクの人止まり

*2:劇中で二十歳になる、がまだ若造だよ

*3:ネコ?