じゅじゅるさん。2

じゅじゅるのへたれ感想ブログ

魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st 感想(ネタバレあり注意)

 見に行きました、初日に。水戸くんだりまで。

 水戸駅に隣接するシネプレックス水戸に着いたのが9時ちょっと前。通路には入れたんだけど、映画館のシャッターは閉じたまま。俺の前にはざっと100人ほどの男オタが。ちなみに初回は10時。みんな池袋や舞台挨拶のある新宿に集結しちゃったみたいで、もうぜんぜん大人しい方。エヴァ破やワンピを体験した俺がいうのだから間違いないのだ。
 んで9時には入場。よゆう。発券機前にはほぼ誰もいない。ネット予約できる劇場なのに、君ら予約なしできたのか……。無謀というか、勇者というか。
 グッズ売り場もさほど混乱も無く。ちょっとスペースが狭いんでぎゅうぎゅうだったけど、まあ20分もしないうちに買えました。買ったのはパンフとフェイトさんカラーのトートバッグ。……いや、パンフは何を見るときにもたいてい買う人なんだけど、このテのグッズはエヴァ関連でもねえと買わなかったんだけどな……。もういい年なんだから。なんか、フェイトさんカラーのほうがハケが良い感じどした。
 という感じでそれほど混乱はなさげな書き方になりましたが、俺の後ろが結構大変そうでした。最低でも一時間前には劇場にキタマエ。グッズが欲しいならなおさらだ。……最近、行列が趣味の人みたいになってきたな俺。
 あと、劇場内のPSP保有率は異常。

 は、まあいいとして。
 感想いきましょ。
 ネタバレなしのつもりでしたが、無理でした!長いよ!そしてウザい感想だよ!
 そしてなのはを知らないひとには伝わりづらい感想です。こんな人間ですみません。好きなんじゃ、なのは……。
 じゃ開始。












 ぶっちゃけていう。

 泣いた。

 涙ぐんだとかうるっときちゃいましたとかいうレベルじゃねえ。頬に汁たらしてはなみずズーズーいわしてました(まわりのひとごめん)。
 なんというか、もう万感の思い。
 まずこれだけははっきりいう。なのはファンは嫁(抱き枕)を質に入れてでも行くべき。上映館がどえらい少ないので地方の人はそのくらいはしないとあかん。しかし、それくらいはしてもおつりが来る内容。
 そう、あなたが「無印なのはをリアルタイムで見て大ハマリした人間」であるならば。

 もうあれが放映されてから6年あまりが経っているわけで、その間に寝かされて醗酵した想いは積もりに積もって、ファンのこころの中で大切に保管され続けたことだろう。
 それが大スクリーンでリフレインされるのだ。これが感動せずにいられるかってんだ。
 
 思えば、TV版の「なまえをよんで」は感動こそしたものの、涙するまでには至らなかった。それが何故今頃になって俺は泣いているんだ。
 それは前述したように膨れ上がった想いが破裂したからでもあるが、それ以上に、あの話は「TVの連続アニメレベルでは表現し切れない物語」で、それが物語のスケールに合った媒体で、本来あるべき形で提示されたからこそ泣いているんだ。
 「なまえをよんで」に到るまでに、なのはとフェイトは何度も激突し、なのはは幾度となく言葉をぶつけてきた。それがTVシリーズでは少々軽かったのだ、今思えば、だが。荒々しく、より激烈なぶつかりあい-それこそ都市ひとつを消しかけないバトル-を経ての「なまえをよんで」だからこそ、俺は猛烈に感動しているのである。
 なのはの家族の描写の軽さ、すずかとアリサパート(いわゆる日常パート)の極限までの削除、管理局メンツの見せ所の少なさ、なのはの抱く孤独感の正体の描写のあいまいさなど、あらゆるものを犠牲にして、なのはの激情をディバインバスターに、スターライトブレイカーに預けた。スクリーンを引き裂くようにどこまでも伸びていく砲撃は我々の心を砕き、あちこちで起こる爆炎、めまぐるしい空戦、都市を焼き尽くす大爆発に制作ソースは裂かれている。
 なのはの「話を聴いて欲しい」「聴かせて欲しい」という歩み寄りは激戦の口火に過ぎず、いざ決裂となった時の彼女の吹っ切れの良さはハンパではない。彼女の砲撃こそ「言葉」であり、戦闘とは「会話」なのだ。だから、感動的な台詞に乗せて心情をとつとつと語る必要はなく、むしろ劇場レベルに耐えうる作画・劇伴こそがこの物語には必要だったのだと、俺はようやく知った。
 その山ばかりの圧倒的テンションのあとの静かな邂逅。ああ、なのはだ。俺が、俺たちが好きだったなのはだ!

 TV版なのは無印はなのはとフェイトのお話だったけど、そこをさらに突き詰めて、とことん二人の関係描写にあらゆるソースをつぎ込んだのがこの映画。なのフェイには宝物だ!


 ……というところで感想を切っても良かったのだが、戦闘シーン山盛りで実に盛り上がるこの映画だけど、もちろん山ばかりでは話は持たないわけで、ちゃんと谷にあたるシーンも用意されている。それがプレシアが静かに狂っていくさまを描いた中盤であろう。
 プレシアパートで重要な要素を締めるのがプレシアに生み出された彼女の使い魔リニスなのだが、このひとは無印TV版には出てこない。A'sのフェイトの夢の中でかろうじて出てくるくらいで、TVしか見てこなかったファンには馴染みの薄いキャラ。なんでも、ドラマCDが初出のキャラらしいが、そのキャラが果たしてどのような役割を持っているのかはTV版のみのファンにはわからない。彼女の存在の哀しさ、そして情の深さは、フェイトファンにとって仇のような存在である(フェイトの母なのに)プレシアというキャラに厚みを与えた。プレシアの、フェイトに向けられる無情なる遺言も、リニスの存在によって違う響きを与えられる。すげーいいリニス。
 
 あとはまーあれだなー、ディバインバスター→バインド→戦場に散らばった魔力の回収→スターライトブレイカーは鼻血が出るほど熱いし、頭脳派かつ「砲台」のなのはらしい見せ場だったなあ。
 それからそれから、俺はフェイトさん派なので、いちいちポージングがかっちょいい彼女にしびれまくりです。最後のナイト戦の砲撃のポーズとか、もう。片手でボーン!
 あとなー。うたものの使い方なー。劇場公開前にCDは買ってあったんだけど、1曲目の主題歌はアホほど聴いたんだけど、2曲目の挿入歌は一切聴かなかったんだよ。だって、ファンならどこで流れるか、わかるじゃん?そこで初めて聴いてシビれたいじゃん?主題歌はCMでさんざん流れたんで観念して逆に聴きこんだんだけどね。でね。実際挿入歌流れたらトリハダですよ。あのタイミングからか!あと間奏のギターが猛烈にアツい!もうひとつ謎だったのは、EDが田村ゆかりってアナウンスされてたんで、んじゃ、主題歌どこに使うん?というところだったんだけど、ああくるとはなあ。

 でさー、まだつづくのか?って感じなんだけど、あとちょっとだけ続くんじゃよ。あの主題歌ならさー、やっぱさー、オーラスに「MOVIE 2nd制作決定」、くらいのもんは用意して欲しかったよなあ。だってさあ、「あの日出会った奇跡は誰にも想像できない物語のプロローグに繋がっていく」んだぜー?で、フェイトさんの「あの」セリフまであっちゃあ、A'sも劇場でやってほしいだろ!そしてそれを告知してこそこの映画は真に完結するだろ!だってあの日(ry
 文句はその一点だけです。

 大事なことなのでもう一度言う!なのはファンは地を這ってでも観に行くべき!!