シチュエーションコメディアニメ「エクスメイデン」

サザエさん」などの一部のアニメを除き、日本のアニメになかなか定着してこなかったジャンル「シチュエーションコメディ」。
それがここ数年で根付きつつあります。
ラジオの収録現場を舞台とした舛成孝二監督「アンドロイド・アナ MAICO 2010」や、「練金3級 まじかる?ぽか〜ん」「戦国コレクション」などのシリーズのうちのいくつかのエピソードなどを経て、「秘密結社鷹の爪」のヒットによって近年増加傾向にあるこのジャンル。
アメリカのドラマでは古くから定番で、しかし日本では結局浸透しなかったこのジャンルが、何故今アニメで定着しつつあるのか。
それはFLASHMMDなどの低予算・少人数プロジェクト向きのフォーマットと、少人数の出演者と特定の舞台で展開するシチュエーションコメディの相性の良さにポイントがあるのかもしれません。
複数の設定起こし、様々な背景の制作等へのリソース注入が軽減された分、より根源的な芝居への注力がなされたのが「エクスメイデン」なのでは、と思うのです。
エクスメイデンでの「芝居」とは、声優、モーションアクターの芝居、それらを経てのCGでの調整。
芝居の重ねあいによって出来上がったキャラクターからは立体的な人間性を感じます。
また、カメラ固定ゆえにごまかしが効かない小物の配置やキャラクターとの間合いに対する気配りにも目を見張ります。
「いつものあの場所でいつものメンツがいつもの日常を過ごす」という、ドラマティックにはほど遠い「今このとき」を切り取る最新のこのシチュエーションコメディには、従来のアニメーションのきらびやかとは違う種類の職人の仕事が忍ばせてあります。